脊椎内視鏡手術、首・腰

当院で行っている脊椎内視鏡手術および低侵襲治療について

1. 経皮的内視鏡下椎間板切除術(PED)

直径7㎜の内視鏡により腰椎椎間板ヘルニアを摘出する、最小侵襲手術です。術後の痛みが極めて小さく、入院は術後0-1日程度が一般的です。当院には北海道で数人の脊椎内視鏡下手術技術認定医を取得した医師が在籍しています。

2. 内視鏡下椎弓・椎間板切除術(MED、ME-MILD)

PEDが適応にならない症例や腰部脊柱管狭窄症に対して行う低侵襲手術です。一般的な手術に比べ術後の痛みが小さく、入院は術後1-7日程度です。当院では腰部脊柱管狭窄症に対しても内視鏡で手術できることが特徴の一つです。

3. 経皮的椎体形成術(BKP)

骨粗鬆症を背景とした脊椎の骨折に対し、5㎜程度の切開2か所でセメントを骨に入れる手術です。手術を行える医師、施設は限られていますが、当院はBKPが可能な施設です。

4. 椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)

椎間板内に特殊な薬剤を直接注入して腰椎椎間板ヘルニアを治す方法です。保険適応で、局所麻酔のみで行うことが可能です。当院はヘルニコア対応施設です。

その他

そのほかの手術手技に関しても低侵襲手技を用いております。手術には適応がありますので、まずは医師にご相談ください。

首・腰について

頸椎疾患(首の病気)
症状

脳からつながり首の骨の中を通る脊髄、もしくは脊髄から分かれる神経根の症状がでます。脊髄症状としては「両手指のしびれ」、「箸が使いにくい」、「ボタンがかけにくい」、「上手く歩けない」などの症状があります。神経根症状としては「片側の頚部から手にかけてのしびれや痛み」、「肩甲骨まわりの痛み」、「首を動かすとビリっとした痛みが腕に走る」などの症状があります。そのほかに、首が痛い、首から肩にかけての痛みがある、首を動かすと痛い、など日常生活に影響がでるような症状もあります。

代表的な病気
  • 頸椎椎間板ヘルニア
  • 頚髄症
  • むち打ち
  • 肩こり
腰椎疾患(腰の病気)
症状

「歩いたり立っていたりするとだんだんお尻から足にかけてのしびれや痛みがでる」、「休んだり座ったりすると症状が楽になる」、「足の裏の感覚がおかしい」、「家の中を歩いているとつま先がひっかかりやすくなった」などの症状があります。そのほかに、背中や腰から脇腹にかけての強い痛み、朝方の腰の痛み、急な腰の痛みなど、日常生活に影響が出るような症状もあります。

代表的な病気
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 脊椎圧迫骨折
  • 腰椎分離症
  • 非特異的腰痛
  • 急性腰痛症
  • 慢性腰痛症
診断

外来診察で疾患の鑑別を行い、X線撮影で首や腰の骨の動きを評価し、MRI撮影で神経の状態を見て確定診断いたします。

治療

基本的にいきなり手術を勧めることは考えておりません。薬物療法、各種ブロック療法を積極的に行うことで多くの症状が軽快します。また、体幹(胴体の部分)から首や両足にかけての筋肉のバランスや筋肉の使い方が原因の場合には、リハビリによる筋力やバランス力の改善を行います。手術になる場合でも、可能な限り肉体的・社会的な負担を減らすよう努めております。手術は様々な方法がありますが、どのような手術を行う際にも低侵襲で行えることが当院の強みとなっており、内視鏡を含めた様々な治療を行っております。